ご挨拶
こんにちは。
本『夫が脳で倒れたら』を書いたり、WA3Bの片手仕様の街歩きリュック「TOKYO BACKTOTE」をプロデュースしたりしております、ユニーク&ユニバーサルデザイン工房、ワブスタジオです。
WA3Bはワブと読みます。読めませんね。キラキラネームです。
ワブスタジオは「TOKYO BACKTOTE」を作り続けていくために設立しました。
TOKYO BACKTOTE誕生の原点は、代表・三澤慶子の夫が、脳梗塞にボディを片麻痺改造された事件となります。
夫がなんとか仕事復帰となった時、片麻痺ボディで書類を運ぶのにリュックが必要でしたが、必要な機能が備わったものを見つけることができませんでした。
一番必要だったのは、完全防水のものでも、ポケットがいっぱいで整理しやすいってものでもありません。「片手でものが取り出せる」機能。
口を開けるのに両手で作業する必要があるファスナーや紐やベルトのバックルがついてない、自立するリュックです。
デザインのいいリュック、悪天候に負けないリュック、いろんなリュックがあまたあるのに、片手仕様のリュックが見つけられないことに驚きました。
息子が小さかった頃、持って歩いていたのはトートでした。リュックを使いたかったけれど、ちょろちょろと動き回る子どもを連れている時にリュックのファスナーをいちいち開ける作業は非常に手間取ります。あの時、片手仕様のリュックがあったらきっと使ってたと思います。
片手仕様のリュックは、夫のように麻痺や骨折や腱鞘炎を抱える人のほかにも、街中を歩き回るビジネスマン、子育て中の人にも使いやすいかもしれないと思いました。
そんなリュックなら、見たことのないユニバーサルデザイン、多分珍種です。
なぜ見たことがないかを考えました。原因はリュックの構造に問題がありました。
構造からリュックを考察し、新構造を考え、試作を重ね、製図に起こしました。片手仕様のリュックの原型ができました。
ご縁があった東京浅草の鞄製造会社さんが「それは意味のある鞄です。作りましょう」と背中を後押ししてくださいました。応援してくださる方も多くいらっしゃいました。
本当にたくさんの方の想いが重なって「TOKYO BACKTOTE」ができあがりました。
「TOKYO BACKTOTE」を初お披露目したのは購入型クラウドファンディングサイトMakuakeです。目標を大きく上回るご支援を賜り、この「TOKYO BACKTOTE」を面白がってくださる人がたくさんいらっしゃることがわかりました。
「TOKYO BACKTOTE」が街や社会をゆくいろんな人たちのちょっとしたストレスを軽減できたら最高です。
頑張って「TOKYO BACKTOTE」をもっと知ってもらわなければ、と思いました。
立ち上がったばかりのWA3B「TOKYO BACKTOTE」を、どうぞよろしくお願いいたします。
お読みくださり、ありがとうございます。
WA3B STUDIO代表 三澤慶子
三澤慶子 プロフィール
雑誌編集、映像制作に携わった後、フリーランスライターに。ライターとしては映画脚本に『夜のピクニック』『天国はまだ遠く』などがある。著書に「夫が脳で倒れたら」(太田出版)。
夫は映画評論家・轟夕起夫。脳梗塞を発病した夫の、片麻痺の後遺症を抱えての仕事復帰までの経験談を綴った「夫が脳で倒れたら」に関連し、夫・轟夕起夫と登壇しての講演会も行う。